
審査委員長 侯孝賢(ホウ・シャオシェン)氏

コンペティション部門審査員
→東京フィルメックス審査員情報
|
|
今回審査対象となったコンペティション部門の10作品は、スタイル的にも個性や系統的にも非常に異なった作品であり、審査会議自体が非常に時間がかかりました。最終的に2作品まで絞りこみましたが、どちらが大賞で、どちらが特別賞かという非常に長く熱い討論が続きました。この東京フィルメックスの趣旨や性格、賞の意義は“若いクリエイターを激励することが目的である”ということから、「フラワー・アイランド」を選びました。「フラワー・アイランド」ソン・イルゴン監督は、デジタルカメラを使い、しかも素人の俳優さんを使って、俳優や画面の処理が卓越しています。我々審査員は、彼を激励したい、次の作品に期待したいと願っています。
FILMeXは見た目は小さな映画祭ですが、そのセレクションも心細かく行き届いていると思いました。
現在、国際映画祭と言われるものがどんどん増えてきています。アジアでもヨーロッパでも、国際的な規模の国際映画祭とうたわれるものが多く開催されていますが、一番大切なのはやはり、若いクリエーター、これから出てくる若い映画作家たちに機会を与えることだと思います。私自身もそういった映画祭の中から発見された監督の1人です。
また、現在いわゆる商業映画と言われるテリトリーと、アート系といわれるような作家性の強い作品のテリトリーというように、明らかに二つに住み分けされています。そこに掛け橋があれば、例えば、作家性の強いいわゆるアート系の監督達が商業映画のシステムに入ることができ興行に繋がる、例えば、商業的に流通している作品の質も上がる、といった可能性があると思います。そんな二つの領域の掛け橋となるような可能性を、今後の国際映画祭に願っています。
|