<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom">
   <title>デイリーニュース2009</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/" />
   <link rel="self" type="application/atom+xml" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/atom.xml" />
   <id>tag:filmex.net,2010:/mt/dailynews_2009//6</id>
   <updated>2010-04-18T07:14:41Z</updated>
   <subtitle>2009年度第10回東京フィルメックスのデイリーニュースです。</subtitle>
   <generator uri="http://www.sixapart.com/movabletype/">Movable Type 3.35</generator>

<entry>
   <title>第10回東京フィルメックス・デイリーニュース</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2010/01/10_3.html" />
   <id>tag:filmex.net,2010:/mt/dailynews_2009//6.278</id>
   
   <published>2010-01-11T11:50:24Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:41Z</updated>
   
   <summary>＜1/11更新＞new!  11/24 セミナー＜映画の字幕翻訳を考える＞ 11...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="トップ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[＜1/11更新＞new!
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_29.html"> 11/24 セミナー＜映画の字幕翻訳を考える＞</a>
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_30.html">11/28 トークイベント「アミール・ナデリの世界」</a>

＜12/24更新＞
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_28.html">11/26 フォーラム＜国際映画祭を考える＞</a>

＜12/14更新＞
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_27.html">監督インタビュー：『２つの世界の間で』ヴィムクティ・ジャヤスンダラ監督</a>
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_26.html">11/27 トークイベント「ルーマニア映画の現在」</a>]]>
      
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>『渇き』舞台挨拶・Q&amp;A</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/qa_15.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.277</id>
   
   <published>2009-11-29T14:00:30Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:41Z</updated>
   
   <summary> 11月29日、東京フィルメックスの最後を締めくくるクロージング作品『渇き』が有...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="Q&amp;A" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_1.jpg"><img alt="thirst_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 11月29日、東京フィルメックスの最後を締めくくるクロージング作品『渇き』が有楽町朝日ホールで上映された。「復讐三部作」で知られる韓国の鬼才パク・チャヌク監督の新作にして、09年カンヌ国際映画祭では審査員賞を受賞するなど、注目を集めている本作。上映後に行われたQ&Aではパク監督が登壇し、映画の異様な雰囲気に興奮冷めやらぬ会場から、数多くの質問が寄せられた。]]>
      <![CDATA[
上映前に行われた舞台挨拶で、パク監督は「東京フィルメックスは本当に面白い映画祭だと聞いていたので、声が掛かるのを待っていたら、10年も経ってしまいました。今年、やっと呼んでもらえたと思ってスケジュールを見ると、クロージング作品とのこと。結果的に、上映作品を1本も見ることができず、とても残念でした。今度は是非オープニングで呼んでくれたら嬉しい」と述べ、さらに「これはヴァンパイア映画なので、血と暴力のシーンも含まれていますが、ユーモラスなシーンもたくさんあります。笑えるところは思い切り笑ってほしい」と映画の見どころを語った。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_2.jpg"><img alt="thirst_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 上映後のQ&Aで再び登壇したパク監督は、本作の構想について「最初からヴァンパイア映画を目指したわけではなく、神父を主人公にした作品にしようと思っていました」とコメント。「神父が、強い誘惑に襲われ堕落の道を歩む機会を与えられたらどうだろう、と考えたんです。神父はミサの時にイエスの血に見立てられたぶどう酒を飲みますが、ヴァンパイアになった彼は、生存のために人間の血を飲まなければならない。人を救うはずの神父に与えられた苦痛を描こうと思いました。それに、神父がヴァンパイアになるという映画はほとんど聞いたことがなかったので」と説明した。

また、神父を演じたソン・ガンホさんの起用について問われると「この物語は、『JSA』（00）の撮影中から構想していて、真っ先に話したのが（同作に出演していた）ソン・ガンホさんでした。自分の中では、その時から彼を主演にすることはなんとなく決まっていましたね」とパク監督。「でも、ガンホさんからは「監督、あまり面白そうじゃないですね」と言われ、周囲の人間からも「普通、ヴァンパイア役は彫刻のような美男子が演じるもので、ちょっと違うんじゃないか」と言われてしまいました。考えてみたら、本人も周りも反対していたのに、なぜ起用したのか自分でもわからない（笑）」とキャスティングの裏話を披露した。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_3.jpg"><img alt="thirst_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 会場からは、神父を惑わせる人妻・テジュについての質問も寄せられた。「テジュ役のキム・オクビンさんには、演技の参考にしてほしくて、イザベル・アジャーニ主演の映画『ポゼッション』を見てもらいました。最近、韓国では押さえた演技が良しとされる傾向があるんですが、感情を爆発させるような演技もあると知ってほしかったんです」と演出について説明。さらに、「テジュはファム・ファタールの機能を持っており、神父と彼女の関係はひとつのフィルム・ノワールと言えます」と語った。

また、物語の展開においてユニークな役割を果たす、テジュの姑について尋ねられたパク監督は、エミール・ゾラの小説「テレーズ・ラカン」の影響を受けていることに触れ、「一歩引いた形で、ずっと事態を見物している人物を登場させたかったのです。それがテジュの姑で、彼女の目は、神父を見守る目であり、神の目であり、観客の目であり、神父が客観的に自分を見る目でもある。彼女はただ見続けるだけですが、その視線は審判でもあるのです」と答えた。

さらに質問は、映画のクライマックスに関わる部分にも及ぶ。「終盤に、神父が自分を聖者と崇拝している人々に対して驚くべき行動に出るが、その真意は？」と問われると「実は、以前マスコミ試写を行ったときも、このシーンにばかり話題が集中してしまって、正直驚いたんです」と率直な思いを語った上で、「神父は、あえて自分を堕落したように見せかけて、信者たちの目を開かせようとするのです。彼にとっては崇高な、殉教者の精神で行った行動なんですね」と説明した。

カトリックの家庭に育ち、「いつかは神父を主役にした作品を作るのではと予感していた」というパク監督ならではの、独特な宗教的視点も盛り込まれた本作。当サイトでは『サースト～渇き～』の仮題が表記されていたが、先日『渇き』という邦題に正式決定した。2010年2月、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館で公開。


（取材・文：外山香織／写真：村田まゆ、関戸あゆみ）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_4.jpg"><img alt="thirst_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_5.jpg"><img alt="thirst_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_6.jpg"><img alt="thirst_6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/thirst_6-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>閉会式</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_30.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.276</id>
   
   <published>2009-11-29T09:30:12Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:41Z</updated>
   
   <summary> 11月22日に開幕し、29日に最終日を迎えた第10回東京フィルメックス。有楽町...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="セレモニー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_1.jpg"><img alt="closing_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 11月22日に開幕し、29日に最終日を迎えた第10回東京フィルメックス。有楽町朝日ホールにて行われた閉会式では観客賞、審査員特別賞（コダックVISIONアワード）に続き最優秀賞が発表された。今年度のコンペティション10作品を審査した5人の審査員が拍手で迎えられて登壇し、林加奈子東京フィルメックスディレクター同席のもと、審査結果の発表が行われた。]]>
      <![CDATA[まず発表された観客賞では、本作が長編デビュー作となるヤン・イクチュン監督の『息もできない』が受賞し、すでに帰国したヤン監督に代わり、本作を配給する株式会社スターサンズ代表取締役の河村光庸さんが登壇し、「この春初めてこの映画を観ましたが、その才能、みずみずしさ、力強さに驚愕しました。同じ思いを多くの方に感じていただき、共鳴いただいたことに対し、監督に代わり感謝いたします」とコメントした。

続いて発表された審査員特別賞（コダックVISIONアワード）では、バフマン・ゴバディ監督の『ペルシャ猫を誰も知らない』が受賞し、副賞としてコダック株式会社より8000米ドル相当の生フィルムが監督に授与された。またゴバディ監督欠席のため、イラン映画コーディネーターでペルシャ語通訳のショーレ・ゴルパリアンさんがゴバディ監督に代わってトロフィーを受け、現在ベルリンにいるというゴバディ監督からのメッセージを読み上げた。
「審査員の方々、映画祭関係者の皆さん、本当にありがとうございます。今回は親愛なる友達に会えなくてとても残念に思います。日本の方々は世界で最も真剣に映画を観てくれる観客であると信じています」

また、審査員のジャン=フランソワ・ロジェさんは受賞理由として、「抑圧的な社会で、音楽を通じて自由に自己表現をしようとする人々を描きながらこの作品は、フィクションとドキュメンタリー区別を超えて様々な映像言語を効果的に使うことに成功しています。自由への模索を表現する素晴らしい音楽の使い方がとりわけ秀逸で、独創的であると感じられました。」と評した。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_2.jpg"><img alt="closing_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> いよいよ発表となった最優秀賞は、『息もできない』が受賞し、副賞として賞金１００万円が授与された。観客賞と合わせてのダブル受賞、という快挙となったヤン監督。審査員のチェン・シャンチーさんは「この素晴らしい初監督作品に最優秀賞を授与することに決めました。この作品は、映画においてある種の化学反応ともいえる困難作業を成し遂げています。つまり、おどけたコメディやメロドラマ、そして悲劇といった様々なジャンルや、ときに極端なまでの感情表現を織り交ぜることに成功しているのです。この作品では韓国の近現代史における、そして今日の社会や家族の中に存在する暴力についての本質が、監督の深い洞察力によって描かれています。さらに審査員一同、特に感銘を受けたのは主演俳優であり、監督であるヤン・イクチュンの演技です。彼は自らの作品の中で強烈な存在感を持って生きていたと言えるでしょう」と受賞理由を述べた。

続いて、ヤン監督からの喜びのメッセージを、河村さんが代読した。
「参加できただけでも幸せだった東京フィルメックスでこのような大きな賞をいただくことになり、とても嬉しいです。この映画は私自身のために作った映画です。しかし今では、多くの観客の皆さんと一緒に分かち合える映画になったように思えて、とても幸せです。これからも包み隠さず、果敢に表現していきます。包み隠さず心を開くことでより清く、健全になれることを『息もできない』を通じて知ったからです。ありがとうございました」

ここで、韓国にいるヤン監督より届いたばかりだという映像メッセージがスクリーンに映し出された。韓国のどこかの街の通りの真ん中で、「キャハハハ」と喜びの奇声（?）を上げながらぴょんぴょん跳ねたり、バレエのようにくるくる回ったりと、“喜びのダンス”を披露するヤン監督の姿に会場内は爆笑に包まれた。手前に置かれたカメラに、踊りながらだんだん接近してくるヤン監督がいよいよカメラの真ん前までたどり着くと、ハァハァ息をつきながら改めて受賞の喜びを語ってくれた。
「東京フィルメックスの最優秀賞をいただいたという知らせを、つい先ほど聞きました。私が会場に直接行って、受賞のダンスを踊れたら良かったのですが…韓国の私の家の近くで幸せのダンスを踊ることになったのは残念ですが、（受賞は）とても嬉しいです。こんなふうに踊るような気持ちで、今後も踊るように映画を作って皆さんとお会いしたいです。本当にとても嬉しいです。これからも、包み隠さずに私が語りたいことを果敢に表現できる監督、そして俳優になりたいと思います。ありがとうございました。それでは“変態ダンス”をお見せします。疲れた、疲れた。以上！」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_3.jpg"><img alt="closing_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> ヤン監督のメッセージに、審査員長の崔洋一監督は「あんなお茶目な人に（賞を）あげて良かっただろうか」と笑顔で一言。会場内は再び笑いに包まれた。
崔監督は、受賞したゴバディ監督とヤン監督に賛辞を述べたあと、総評として「皆さんはもうお気付きだと思いますが、クオリティ、バラエティに富んだ今日の映画に触れることは、我々にとって世界に何が起きているかを深く知る、とても刺激的な行為そのものです。いくつかの傾向で（コンペティションの）10作品を語るならば、そこには多様性があります。ダイナミックな、力みなぎる新人監督たちの映画が、ここに確かに存在しているということです。鋭敏な感覚は私たちのよく知るオーソドックスな手法を越えて、新しい映画的世界観を与えてくれた。こういうものが私たちに、大いなる実験的精神の尊さを教えてくれました。また極めて論理性に富む物語は私たちの存在、探求心を試しているかのようにスリリングかつ緊張の時間を提供してくれました。多様性と世界の変化、というのはある種矛盾した時間と空間を作り出すが、そんな現在を生きる作家たちの過酷さと、それでいて極めて楽観的な複合がもたらす様々な問題意識に触れる喜びは、きっと皆さんと共有できることと思います。
あなたをびっくりさせてあげる、という林ディレクターの挑発的で、そして魅力的なお誘いに乗り、今私はここにいるのですが、これは正しい選択をさせて頂いているのでは、という気分、ある種の心地よさを感じています。これは、もし私と皆さんの前に映画の神様がいるとすれば、その神様に出会った喜びであるとも言えるのです。最後にこの素晴らしい結論を導いてくれた私の同僚たちに改めて御礼を申し上げたい」と審査員一人ひとりの名前を呼び、感謝の意を述べた。

最後に、林ディレクターが閉会式を締め括った。「映画祭期間中、たくさんの素敵な瞬間に出会いました。監督たちの笑顔、観客の皆様の笑顔。ご来場の皆様に改めて感謝申し上げます。10回記念の年。10回は、20回への折り返し。100回までのはじめの一歩です。私たちの夢は続きます。映画の未来に向かって私たちは歩き続けます」と力強い言葉で閉会の辞を述べた。
　
第10回という記念の年を迎えた東京フィルメックスは、これまで以上に驚きに満ちたプログラムに加え、韓国映画を始めとする特集上映の数々や北野武監督らを迎えて行われたシンポジウムなど、充実のラインナップで９日間を駆け抜けた。これからも映画の新しい作り手を祝福し、未知なる世界との出会いを提供し続ける場として、第11回からの東京フィルメックスに大いに期待したい。


（取材・文：大坪加奈／写真：村田まゆ、関戸あゆみ）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_5.jpg"><img alt="closing_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_4.jpg"><img alt="closing_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/closing_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>監督インタビュー：『堀川中立売』柴田剛監督</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_29.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.275</id>
   
   <published>2009-11-29T06:15:11Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:41Z</updated>
   
   <summary> 第10回東京フィルメックスのコンペティション作品として、11月26日に上映され...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_1.jpg"><img alt="shibata_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 第10回東京フィルメックスのコンペティション作品として、11月26日に上映された『堀川中立売』。京都堀川通りと中立売通りの交差する場所で起きる不思議なストーリーだ。第5回東京フィルメックスのコンペティション参加作品である前作『おそいひと』は重度の障害を持つ男性・住田雅清さんを主演男優に起用した異色作。今作品ではカラフルでコメディ色の強い作品と新たな柴田ワールドを展開している。フィルメックスでのワールドプレミアぎりぎりまで制作を続けた本作品への思いを柴田剛監督に伺った。]]>
      <![CDATA[前作とは世界が大きく異なる『堀川中立売』の制作にあたり、監督は３つのアイデアについて語った。
１つはコメディへのこだわり。ドリフターズのネタにある「周りのみんなが知っていて、本人だけが知らないおもしろさ」というズレの世界を描くこと。２つめは少年犯罪のエピソードの基になる秋葉原事件後の異様な雰囲気。異様な雰囲気が現実に飲み込まれていく様を描くこと。
そして３つ目は映画が描く現実の世界とは違うもう一つの世界を描くことである。
「現実というのは全てが一方的で、良い奴、悪い奴と分類してケリをつけていかないと、キリがない。映画の世界ではそこをリタッチ（修正）したい」一方通行で動かすことのできない現実の立ち位置に監督がどんな修正をかけるのか。後半に出てくるパラレルワールドに注目をして欲しい。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_2.jpg"><img alt="shibata_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 現実とは違うもう一つの世界（パラレルワールド）を描くにあたり、最初は暗中模索だったと監督は当時を振り返る。
「クランクインする前はチンプンカンプンで、良く分からないことをやっているという意識はあるので、言葉でそれを伝えるのは無粋だと思ったんです。それよりもそのわからなさを共有することが重要だと」また、クラインクインの際に監督は「この映画は現実×３くらいのテンションの高い世界です」と挨拶したという。
テンションの高さとチンプンカンプンで分からないということだけが分かるスタート。
しかし、撮影現場において意外にも、現実とパラレルワールドという二つの世界の構造が全体を分かりやすくすることになったと語る。スタッフやキャストは表の世界と裏の世界を一遍に見ることで、映画全体がどのようになっているのかが予想でき、その面白さに共感していったという。「演者が理解することで、監督の仕事が半分以上楽になった」と笑いながら監督は話した。
&#160;
パラレルワールドに対し、現実世界を象徴する寺田という青年を見守る保護司の役を演じているのは『おそいひと』で主役を演じた住田雅清さんだ。寺田に大きな影響与える保護司にはどのような役作りが行われたのだろうか。
「住田さんとは特殊な関係を築いていたのでほとんど何も言わなかったです。言葉には発していないですけれど、（住田さんと監督の）共通認識はあの『おそいひと』の殺人鬼の住田雅清の世界に込められた思いとか、願いとかを推し進めていこうというものです。住田さんもそれ感じて挑んできたんじゃないんですかね」。『おそいひと』の延長線上にある保護司。一方通行の現実世界を描く上で温かさだけではないキーパーソンを住田さんがどう演じたのだろうか。
&#160;
犯罪の過去を持つ寺田については「ものすごいかわいそうな奴だなぁ、と。やったことは本当に良くないことだけど、それにしてもあまりにもだなぁと。それでも現実は一方通行で着実にカタをつけて（犯罪者に対する制裁を行って）次に進まなければならない。映画はその点を俯瞰で見ることができる」
&#160;
俯瞰で見る見方として、監督は、寺田の行った犯罪だけでなく、それを受け取る周囲を大きく取り上げている。寺田はインターネットを通して流される悪意ある情報、遠巻きにしてみる不特定多数の視線に追いつめられる。「アダルトビデオとか食べ物とか感覚を伴わないものを見ようという興味本位の視線」と不特定多数の人々 をとらえた、監督の描写は不気味でユニークである。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_3.jpg"><img alt="shibata_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/shibata_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 不特定多数の人々はパラレルワールドにも描かれている。学生時代から思い入れのあるゾンビ。「ゾンビのすごいところは不特定多数が主人公であること。マイノリティが生きている人間。生きている人を背景にどんどん行進していく」。パラレルワールドでは存在感のある、生き生きとした、たくさんの人々がゾンビとして登場する。「ゾンビは特殊メイクで屍みたいにしなくても、「これはゾンビだ」って言い張ったら、そう見えるんじゃないかってなって」不特定多数の怖さがありながら、どこかユーモラスなゾンビ達。不特定多数の人々が時に影のように興味本位の視線だけになり、時にお祭りに参加する人のように生き生きとふるまったり、とらえどころなく描かれる。そんな不特定多数の人々に対しヒモとホームレスがどのように立ち向かうのかが見ものだ。
&#160;
フィルメックスでの上映ぎりぎりに仕上がったという今作品だがどのようにスケジュールで進行したのだろうか。
「5月にクランクアップ、7月から11月が編集なので、そんなにぎりぎりでもないんですけどね」と語る。それでも完成したのは上映の4日前。
「決め打ちせず、いっぱいの可能性をとりあえず作っちゃう。手間がかかる作業ですし、時間もお金もかかる。プロデューサーに怒られたりはしますけれど、あの世界には必要だったんです」と妥協のない制作に対する気持ちを語る。作品中に出てくる加藤ＴＶという京都発信のＴＶ局の番組は実際に使用されている内容の3倍もの作品がとられているそうだ。他にどんな番組があったのか、機会があればぜひ見てみたい。
&#160;
最後に監督からこれから『堀川中立売』をご覧になる皆さんにメッセージが寄せられた。「生きることは一方的な目線でしかいけないけれど、映画を見ることで、他人の気持に立てる。それを楽しみにこの作品を見に来てください」

『堀川中立売』は2010年春、ポレポレ東中野及び吉祥寺バウスシアターで上映予定。


（取材・文：安藤文江／写真：小林鉄平）
&#160;]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>審査員会見</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_28.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.274</id>
   
   <published>2009-11-29T04:30:59Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 第10回東京フィルメックスの最終日となる11月29日。閉会式に先立ち、今年のコ...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="記者会見" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_1.jpg"><img alt="kaiken_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 第10回東京フィルメックスの最終日となる11月29日。閉会式に先立ち、今年のコンペティション作品の受賞発表会見が行われた。崔洋一審査委員長はじめ、ロウ・イエ監督、ジョヴァンナ・フルヴィさん、ジャン=フランソワ・ロジェさん、チェン・シャンチーさんの審査員全員が出席。今年の最優秀作品賞は、韓国のヤン・イクチュン監督作『息もできない』に送られると発表した。]]>
      <![CDATA[発表会見ではまず、市山尚三東京フィルメックスプログラム・ディレクターより、最優秀賞とダブル受賞で『息もできない』に観客賞が送られると発表された。同賞は、コンペティション作品と、クロージング作品『渇き』を除く特別招待作品を対象に、観客からの投票によって選ばれた。

続いて、 ジョヴァンナ・フルヴィさんより審査員特別賞（コダックVISIONアワード）の発表が行われ、イランのバフマン・ゴバディ監督作品、『ペルシャ猫を誰も知らない』のタイトルが読み上げられた。講評に立ったジャン=フランソワ・ロジェさんは、同作について「フィクションとドキュメンタリーの区別を越えてさまざまな映像言語を効果的に使うことに成功している。自由への模索を表現する素晴らしい音楽の使い方がとりわけ秀逸で独創的」と評価した。

最後に、ロウ・イエ監督が「最優秀作品賞は『息もできない』」と発表。チェン・シャンチーさんは同作の受賞理由について、「審査員一同、この素晴らしい初監督作品に賞を授与することを決めました」と述べ、「（同作は）映画においてある種の化学反応ともいえる困難な作業を成し遂げています。つまり、さまざまなジャンルや時に極端なまでの感情表現を織りまぜることに成功しているのです。おどけたコメディやメロドラマ、そして悲劇を織りまぜながら、韓国の近現代史における、そして今日の社会や家族の中に存在する暴力についての本質が監督の深い洞察力によって描かれている」と評価。続けて、「主演俳優であり監督であるヤン・イクチュンは、自らの作品の中で、強烈な存在感を持って生きていた」と、審査員一同がとりわけ感銘を受けたヤン監督の演技を賞賛した。

残念ながら嬉しい知らせを東京で聞くことのできなかった受賞監督のおふたり。会場ではヤン・イクチュン監督から届いた「『息もできない』は私自身のために作った映画です。しかし、今では私のためだけではなく、多くの皆さんと一緒に分かち合える映画になったように思えて、とても幸せです。これからも包み隠さず、果敢に表現していきます」と、『息もできない』を通じて「包み隠さずに心を開くことで、より清く健全になれることを知った」という内容のコメントが読み上げられた。バフマン・ゴバディ監督からも「日本の方々は世界で最も映画を真剣に観てくれる観客であると信じています」とのコメントが寄せられた。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_2.jpg"><img alt="kaiken_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 総評を述べた崔監督は、「バラエティーにとんだ今日の映画に触れるということは、いま世界に一体何が起きているのか、そしてこれからどうなっていくのかを深く知る、我々にとってとても刺激的な行為だったと思います」と述べ、さらに「今回受賞にはいたらなくとも、コンペティションの作品10本が描いた世界には多様性があり、ダイナミックな新人監督たちの内から見られる作り手の存在感が、映画そのものの力のように確かに我々の前に存在していた」などと感想を語った。そして彼らが「多様性のある10本の作品のなかで、さまざまな問題意識に我々を導いてくれた」と審査員の総意を代弁し、結果発表を締めくくった。

結果発表に引き続き行われた質疑応答では、審査員各位に「受賞作以外に個人的に気に入った作品は？」という質問が出されたが、「２本の最も優れた作品にはっきりとした賞を与えることを選んだ」（ロジェさん）、「こんな平和裏に（協議が）終わっていいのかというくらい、意識の共有ができた」（崔審査委員長）といい、審査結果がほぼ満場一致で導き出されたものであることをうかがわせた。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_3.jpg"><img alt="kaiken_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> また、アート系映画市場や今後国際映画祭が担っていく役割についての意見を求められ、国によって状況は異なるとした上で、「フランスではアニメを除き、国際映画祭を経ないで日本映画が公開されることはあり得ない。映画祭の果たす役割は大きい」（ロジェさん）、「映画祭なしではワールドシネマの認識を高めることはできない」（フルヴィさん）などの発言が飛び交い、世界的にアート系映画市場は厳しい状況にあるということ、国際映画祭の重要性はますます高まっていくということで意見を同じくさせていた。

さらに、ロウ監督には中国のアート系映画市場や映画祭に関する現状について質問が飛んだ。「中国の若い監督たちが抱えている問題はたくさんある。一つは検閲、もう一つはマーケット。中国には大きなマーケットがあるように思えるが、ハリウッド映画に占拠されたスクリーンが空くのを待っている映画がたくさんある。インディペンデント系の映画祭が、中国の巨大な市場にハリウッド以外の映画を紹介する役割を担っていると思う」とロウ監督。そして「個人的には、まず検閲の問題が大きいが……」と続けた。

会見も終了時間となったとき、突然イラン出身のアミール・ナデリ監督が客席にマイクを持って登場。「最優秀賞に『息もできない』を選んでくれてありがとう！ここ10年の間でもすばらしい映画だ！」と熱いコメントを送り、意表をつく形でその場の空気を一気にさらってしまった。
なお授賞式は、同日午後４時40分より、クロージング上映『渇き』の前に行われる。


（取材・文：新田理恵／写真：米村智恵）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_4.jpg"><img alt="kaiken_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_5.jpg"><img alt="kaiken_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/kaiken_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>『春風沈酔の夜』Q&amp;A</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/qa_14.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.273</id>
   
   <published>2009-11-28T13:00:38Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月28日、特別招待作品の『春風沈酔の夜』が有楽町朝日ホールにて上映された。...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="Q&amp;A" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_1.jpg"><img alt="spring_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 11月28日、特別招待作品の『春風沈酔の夜』が有楽町朝日ホールにて上映された。ロウ・イエ監督は第１回東京フィルメックスにおいて、『ふたりの人魚』でグランプリを受賞。十年後の今年、審査員としてフィルメックスに戻って来た。新作『春風沈酔の夜』はホモセクシャルのカップルを中心に南京に住む5人の男女の人間関係を繊細に描いている。上映後のQ&Aでは、カンヌ国際映画祭において脚本賞を受賞し注目を集める本作品に、多くの質問が寄せられた。]]>
      <![CDATA[まず最初に、ロウ・イエ監督より「十年前ここで最優秀賞をいただき、十年後に新作を持ってここに帰ってくることができて、本当にうれしく思っています。皆さん見に来てくださってありがとうございます。この映画は純粋なラブストーリーで、人と人との間の本当に身近に起こる具体的な日常のこと、そういうものを描いています」と感謝の言葉が述べられた。
&#160;
最初に過激な性描写について、こだわりがあるのかとの問いに「そのこと自体はあまり重要でないと考えます。もし性描写が二人の愛情の中に必要だという場合、性愛と愛情が密接な関係を持つ場合、映画の中で描写せざるを得ません。しかし性描写が不必要であるならば、それは入れなくてもいいし、とても必要な関係であるならばそれは当然描写すべきです」
また、ホモセクシャルの関係性を描くきっかけについては「最初は特に同性愛を取り上げようというつもりはありませんでした。しかし、脚本のメイ・フォンと議論する間に、ラブストーリーの中にこういう同性愛があってもいいではないかという考えに至ったんです。愛の範囲をもっと広くもっ と自由にとらえようと考えたわけです。ですからゲイの要素のほかにこの映画の中では二人の女性をかなり大きな比重で描いています」あくまでも、ラブストーリー、人間関係の描写の重要性について説いた。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_2.jpg"><img alt="spring_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 次に、林 加奈子東京フィルメックスディレクターから、カンヌで脚本賞を受賞しているこの映画だが、脚本のメイ・フォンさんとの共同作業について説明が求められた。「メイ・フォンは『パープル・バタフライ』のときに脚本顧問として携わり、その後、『天安門、恋人たち』で共同脚本を手掛け、今回は彼が脚本を担当することになりました。」と二人の長期にわたる関係について語った。メイ・フォンさんと作業することで自由な感覚で映画を製作することができるという監督。その作業は単に脚本を書く作業に留まらない。
「まず今回は最初に第一稿を書きまして、その後、撮影の現場でも絶えず修正を加え、そしてまた、撮影が終わった後、編集の段階でも 彼が立ち会って、様々な意見を出してくれて一緒に作り上げていくといったコラボレーションをしてきました」繊細な人間関係を描く中、メイ・フォンさんの対応は隅々にまでいきわたる。「彼は撮影の現場でも俳優の様子を見ながら随時セリフを変更していくとか、ロケーションに合わせてまた脚本を変えていくとかそういう風にコラボレーションをしていったのです。ですから、映画制作の全てのプロセスが脚本を書くプロセスと同じであると考えています」
&#160;
複雑な役柄を俳優たちが完璧に理解して演技しているが、その演出指示はどのようにおこなわれたのだろうか、という質問には「演出の特別なコツはないのですが、私が制作の現場で一番大切にするのは雰囲気なのです。俳優たちの気分だけでなく、全てのスタッフの雰囲気。すべての人がこの物語の世界に浸って、撮影が続けられるように心がけています」と答えた。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_3.jpg"><img alt="spring_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> また、作品中に朗読される郁達夫の詩について「中国では郁達夫の小説というのはとてもポピュラーでして、私は彼の小説が非常に好きで『春風沈酔の夜』以外に他の作品もとても好きなんです。なぜかというと、彼は個人というものをきちんと描いている。人と人との関係を、非常に綿密に描写しています。そこが私の好きな点です。実は私の前の作品もずっと郁達夫という小説の影響を色濃く受けていると言えます」と約100年前の小説家から受けた影響について明かした。
&#160;
南京を撮影地に選んだ経緯については「私個人の考え方ですが、南京という町は現代の中国では特別な雰囲気を持った街です。上海のようにとても商業的な街でもなく、北京のように政治的な街でもなく、その中間に位置するような都市、それが南京なんです。そしてまた、南京というのは郁達夫が生きていた時代に中国の首都であった場所なんです。そこは文人の雰囲気あふれているような街でした」郁達夫への思いは撮影地にも及んだようだ。
&#160;
最後に、前作『天安門、恋人たち』で中国政府から5年間の映画制作の禁止を言い渡されている監督が、この作品を中国で制作しようと思った理由について尋ねられると「『天安門、恋人たち』の後、私は多分中国で一番必死で努力している監督だと思います。映画監督は禁止されてはならない職業だと思っています。 ともかく撮り続けることが大事」と映画制作に対する熱い気持ちで締めくくった。
&#160;

（取材・文：安藤文江／写真：関戸あゆみ）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_4.jpg"><img alt="spring_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_5.jpg"><img alt="spring_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_6.jpg"><img alt="spring_6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/spring_6-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>

&#160;
&#160;]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>監督インタビュー：『２つの世界の間で』ヴィムクティ・ジャヤスンダラ監督</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_27.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.272</id>
   
   <published>2009-11-28T13:00:28Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 世界中の期待を集める新鋭監督に直撃インタビュー！コンペ部門出品作『２つの世界の...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_1.jpg"><img alt="ijaya_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 世界中の期待を集める新鋭監督に直撃インタビュー！コンペ部門出品作『２つの世界の間で』は、ヴェネチア国際映画祭コンペ部門にも出品された話題作。本作が長編第二作となるヴィムクティ・ジャヤスンダラ監督は、前作でカンヌ国際映画祭のカメラドールを受賞、世界が注目する監督の1人だ。初来日となったジャヤスンダラ監督に、これまでの歩み、作品の裏話などを語ってもらった。]]>
      <![CDATA[カンヌ、ヴェネチアの二大映画祭で注目され、満を持しての初来日となったスリランカ出身のジャヤスンダラ監督。キャリアのスタートは映画批評家だった。とはいえ、元々批評家志望だったわけではなく、ジャーナリストパスを貰えてタダで映画を見られる、という不純な（？）動機で大学卒業後に批評家としての活動を始めたとのこと。こうして3～4年ほど映画漬けの日々を送った後、インドの映画学校に通い、スリランカ政府からの依頼で制作した短編ドキュメンタリー作品で監督デビューを果たす。しかし…

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_2.jpg"><img alt="ijaya_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 「それは自分のやりたい映画ではなかったんです。そこで、自分の映画を作りたいと政府機関に申し入れたところ、保証期限切れのモノクロフィルムを自由に使って撮っていいという話になりました。限られた設備と技術で、3年かけて30分の映画を作りました」こうして完成したのが短編作品『Land of silence』。これが評価されたことで、奨学金でフランスに留学する機会を得る。
「フランスでの私の先生はツァイ・ミンリャンでした。彼の指導のもとで、2本目の短編映画を製作しました。これで人生がガラッと変わったんです。2本の短編が世界中で数多くの賞を受賞したおかげで、長編を作ることができました。それがカンヌのカメラドールを受賞した『The Forsaken Land』です。とても重要な賞です。新人監督賞なので、一生に一度しか獲れませんから。そのときの審査委員長がアッバス・キアロスタミだったことは、二重の喜びでした」

こうして世界の注目を浴びることとなったジャヤスンダラ監督。2作目の長編映画となる今回の上映作品『2つの世界の間で』に関する話を伺った。まず、『2つの世界の間で』というタイトルに込めた意味から。映画の随所で海と山、男と女、都会と田舎、生と死といった”2つの世界”を意味するような対照的な存在が登場するが…
「そう、すべてのシーンで2つの世界を描いています。作っている間、常に“2つの世界”ということを頭においていました。映画全体が“2つの世界”を描いています。ですから、『2つの世界の間で』というタイトルは、この映画のメタファー（隠喩）ですね。当初は、『Fallen from the sky』というタイトルでしたが、“平凡すぎる”と人から言われて考え直しました。2年ほど考えて、空と大地、2つの世界が出会うというところから『2つの世界の間で』としました」

また、映像の面ではカットを割らずにカメラを回す“長回し”が多いのが特徴的で、比較的ゆったりした展開にもかかわらず、最後まで見るものを惹きつけて離さない。その理由のひとつに、海へのダイブや暴動、殺戮といった刺激的なアクションが随所に盛り込まれていることが考えられる。この点について尋ねると、自分の映画制作に関する考えを次のように語ってくれた。「映画というのは、ワンシーン、ワンシーンで考えるべきだと思っています。大きな一つの映画を視野に入れながら構成するのではなくて、一つ一つのシーンから作り上げています。一つのシーンだけ取り出してもドラマとして完結するように。他の監督たちは“映画は最初と最後に短編映画が2つ必要だ”と言いますが、私は最初と最後だけでなく、映画全体をそうやって作ろうと考えています」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_3.jpg"><img alt="ijaya_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> シーンごとへのこだわりを口にしたジャヤスンダラ監督。その言葉を裏付けるように、開始早々に極めてスリリングな場面が展開する。海岸に寝そべっていた主人公がおもむろに立ち上がり、切り立った崖を素手で登っていく姿をワンショットで見せるのだ。時折、足を滑らせながら登っていく様子は、見る者をハラハラさせるが…
「あの場面は命綱なしで撮影しました。下には万一落ちたときのためにマットを敷きましたが、みんなドキドキしながら見てました。実はこの前に、高いところから海へ飛び込むシーンを撮影したんです。ところが、主役の彼は“怖い、怖い”といって全く飛び降りてくれず、結局、スタントマンを使いました。だから、彼は飛び降りなかった代わりに“登るのならいいよ”と、一生懸命頑張ってくれたんです（笑）」

このように、様々な思いと苦労が詰まった作品をフィルメックスで上映した感想はどうだったのだろう。「上映については完璧な環境だったので満足しました。ヨーロッパの人たちには、アジアのことを色々と説明をしなければわかってもらえません。けれども、これまでアジアでは釜山映画祭で上映されただけ。きちんと観客の方と向き合う機会がなかったんですね。だから今回、Q&Aができてとても喜んでいます。また日本では、若い人たちが多く来てくれたことも特に嬉しかったですね」と満足した様子で話してくれた。

最後に、今後の予定と抱負を伺った。「この映画である程度名前が知られるようになり、世界に認められたと思います。今は世界中から色々な企画のオファーがきている状況です。でも、どれを選ぶかということに関しては、注意しなければなりません。次は、よりパーソナルで芸術的な映画を作ろうと考えています。でも、ボリウッドからもオファーがあって、やろうかどうしようか考えています（笑）」冗談混じりに語った後、日本映画との関連性を付け加えた。「最初の長編映画にプロデューサーはあまり満足していなかったようです。そこで、黒澤明のような映画を作りたいと言って、この作品の脚本を書いたんです。その後、黒澤明の『どですかでん』を50回ぐらい見ました。そうしたら、友人の批評家は、”この映画には黒澤明の作品に通じる部分がある”と言ってくれたんです。私が黒澤のことを考えていたことなど全く知らずに。プロデューサーからは”違うんじゃない？”と否定されましたが(笑)。しかし今回、日本の観客がこの作品を気に入ってくれたことで、自分でも黒澤に通じるものがあるに違いないと確信しましたね」

上映が終了した開放感からか、終始にこやかに冗談も交えて語ってくれたジャヤスンダラ監督。取材の翌日には鎌倉まで小津安二郎の墓を訪ねていく予定だと嬉しそうに話していた。日本映画にも造詣の深いこの新鋭監督が将来、アジアを代表する映像作家として世界に羽ばたくことを期待したい。


（取材・文：井上健一、写真：花房佳代）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_4.jpg"><img alt="ijaya_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_5.jpg"><img alt="ijaya_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/ijaya_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>監督インタビュー：『セルアウト！』ヨ・ジュンハン監督</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_26.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.271</id>
   
   <published>2009-11-28T10:27:21Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 第10回東京フィルメックスのコンペティション作品『セルアウト！』は、マレーシア...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="インタビュー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_1.jpg"><img alt="yeo_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> 第10回東京フィルメックスのコンペティション作品『セルアウト！』は、マレーシアの大企業を舞台に、金儲け至上主義に翻弄される人々の姿を描いた才気あふれるブラック・コメディ。製作・監督・脚本・劇中歌の作詞作曲まで手掛けたヨ・ジュンハン監督にお話を伺った。]]>
      <![CDATA[
ヨ監督の長編デビュー作となる今作はベネチア国際映画祭での上映を皮切りに、世界各地の映画祭で好評を博してきた。まずは、映画祭での経験について伺った。
「マレーシアのような国の映画が一般公開されにくい国の映画祭で上映されるのは、非常に貴重な機会だと思います。映画を作ったときは、世界の観客のために何か発信しよう、という意図はまったくありませんでした。でもベネチアでは、現地の人、特に若い世代の反応は熱狂的でした。イタリア人の若者なんて、私の想定していなかった観客。そのとき、世界中の人たちが同じ感覚を持っているんだ、と気づかされた。素晴らしい気分でした」
また、「映画祭は、他の映画作家や、映画が大好きな人々に出会える場所。映画祭の主催者たちも、とても映画を愛している」と笑顔を見せた。

『セルアウト！』は2009年７月にシンガポールとマレーシアで同時公開された。シンガポール国際映画祭での上映から１週間後だったという。
「映画祭での評判が良く、メディアにも取り上げられたので、シンガポールでの興行成績は悪くありませんでした。マレーシアでは投資した会社が全然宣伝費をかけてくれなくて、唯一、系列のケーブルテレビ局で予告編を何度も流してくれた。でも、系列であるにも関わらず広告料が発生するといって、劇場名や日程を入れなかったんです（笑）。だからそのチャンネルを見て劇場に足を運んでくれた人は少なかったようです。私は名前が知られた監督ではありませんし。でも、観た人は非常に好意的な反応を示してくれたので、口コミという形で、結果的に幅広い層の観客に観てもらうことができました」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_2.jpg"><img alt="yeo_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> 監督自ら「マレーシア人について描いた映画」と語る。とはいえ、主人公のエリック・タン、ラフレシア・ポンをはじめ、この作品の主要な登場人物はすべて中華系の人々。
「もしも私が他の民族の人々を揶揄するような作品を作ったら、微妙な問題になったでしょう。私がその民族ではなく、その民族が置かれた状況だや文化的背景をよく理解していない場合は、ユーモアに転化してしまうことはとても危険です。マレー系でもおかしくないような役もありましたが、そういったわけで中華系になったんです」

複雑な民族関係への配慮がうかがえるが、「中華系である以前にマレーシア人である」というのが監督自身の意識であるようだ。
「驚いたことに、マレー系の人々はこの映画を非常に気に入ってくれたんです。マレーシアの映画局では「マレーシア映画」の定義を定めていて、マレー語であること、マレー文化を表すようなシーンが盛り込まれていることなど、いくつかの規定があります。この映画は全編英語。マレー語はほとんど話されていなくて、悪魔祓いのシーンで少し出てくるだけ。それなのに、ジャーナリストはこの映画を「いままでにない、非常にマレーシア的な映画」と評してくれました。マレー語新聞でさえ、そう言ってくれたんです。中華系の人々も、他のマレーシア人も、多くの価値観を共有しています。私が子どもの頃は、民族の違いなどほとんど考えないで育ちました。名前がマレー系だとか中華系という違いを意識するくらいで、個人としてつき合っていたから。最近になって民族間の差異を強調しようとする傾向が強いのは、それを政治的に利用しようという動きがあるためだと思います」

エリックとラフレシアを追いつめるFONY社の二人のCEOは、民族が特定できないように名前を与えず「CEO１」「CEO２」という役名となったという。拝金主義の権化として戯画的に描かれている彼らだが、どこか愛らしく、哀れみすら呼び起こす魅力的なキャラクターだ。
「登場人物について、良いやつ、悪いやつ、という明確な性格づけはしたくありませんでした。主人公のラフレシアやエリックも自己中心的な面があって、両義的な存在として描きたかったんです。会社って実体がないものですよね。法律上、書類上存在しているだけ。それなのに、そこに勤めている人たちは、あのCEOたちも含め、会社の下僕のようになってしまう。今日、会社のトップに立っていても、明日には病気を理由にクビになってしまう。私の設定では彼は会社の創設者なんですが、そんな重要な人物でもクビになって、社長室から持ち帰るものはスーツケースひとつ。誰もが一人の個人であって、その人が社会の中でどう生き抜いて行くか、ということを描きたいと思っています」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_3.jpg"><img alt="yeo_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/yeo_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> 自分の理想とする完璧な機械を作るか、会社に利益をもたらすために欠陥を組み込むか。エリックは思い悩んだ末に、理想主義者と現実主義者、二つの人格が分裂してしまう。「生きていく上で何を重要なものとして選び取るか」という誰もが抱える葛藤を、ヨ監督はブラック・ユーモアを交えて描き出す。
「芸術への愛を貫くと、エリックのようにお金が払えなくなってしまう」と笑う監督自身、撮影中は映画作家とプロデューサーという「二つの人格」に悩まされたという。
「ときには監督として「この場面は撮り直したい！」と思うこともありましたが、そんなときプロデューサーの方の私が、撮り直しにかかる費用を計算してしまうんです（笑）。私にとって良かったのは、キャメラマンがクリエイティブな面だけを考える役割を担ってくれていて、「予算が足りないなら僕のギャラを半分にしたっていいから！」と、背中を押してくれたこと。自分のギャラをゼロにするまでは、君のギャラを減らすわけにはいかないって答えましたが」

理想主義者のエリックを排除する、という結末には「あまりに現実主義に偏ると、社会はいずれ理想主義を殺してしまうことになる」という教訓的な意味を込めたという。だけど映画を公開するときに気づいたのは、もう実際にそういう事態になってしまっているんだということ。
「劇場公開するとき、配給会社は映画を観ないうちから、この作品のように映画祭で成功を収めた映画は絶対にヒットしない、と言ってきました。それで、こういう映画だったらヒットする、という例を挙げてきた。私にはそんな映画は低俗で、誰かの真似をしているだけだと思えました。そうしたら「真似？何がいけないんだ、真似をすべきだ！」と言ってきたんです（笑）」。模倣しろ、とは、エリックがCEOに言われた台詞そのもの。映画に描いた通りのことが、目の前に起こっていたわけだ。

「多くの人は非常に自己中心的で、自分の貰いたいものだけ貰えればいいと思うかもしれない。でも私は、貰ったら、それをきちんと返すという責任は誰にもあると思うんです。映画制作の資金を提供してもらったら、その投資を回収できるように協力しなければならない」と語るヨ監督。作品で見せた切れ味鋭い皮肉からは意外なほど、誠実で繊細な素顔をのぞかせた。葛藤は今後も続くが、その中から新たな作品が生み出されるに違いない。


（取材・文：花房佳代／写真：小林鉄平）]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>『カルメル』Q&amp;A</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/qa_13.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.270</id>
   
   <published>2009-11-28T10:00:21Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 有楽町朝日ホールで11月28日、特別招待作品としてイスラエルのアモス・ギタイ監...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="Q&amp;A" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_1.jpg"><img alt="carmel_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 有楽町朝日ホールで11月28日、特別招待作品としてイスラエルのアモス・ギタイ監督最新作『カルメル』が上映された。第10回を迎える東京フィルメックスの中で、９本の作品が上映されているギタイ監督。今回の『カルメル』は監督にとって「非常に個人的な体験を、大きな歴史的出来事と結びつけようと試みた大変私的な作品」であると上映前の舞台挨拶で述べ、同作を携えて来日できたことの喜びを語った。]]>
      <![CDATA[ギタイ監督といえば、これまでもイスラエル人としてのアイデンティティーを強く感じさせる作品を発表してきた。『カルメル』も、紀元１世紀にローマ帝国によってエルサレムのユダヤ人が攻略されたユダヤ戦争の描写に始まり、現代のイスラエルの軍事キャンプ、兵役に就く息子を案じる監督本人の姿、そして幼い頃の監督と母親との手紙のやり取りなどを、時間と表現の手法を自在に飛び越えながら見せていく。

上映後のＱ＆Ａで、「世界の観客を相手にしたときに、ヘブライ語で上映することのハンディを感じるか？」という質問を受けた監督は、母国語・ヘブライ語に対する思いをこう語った。「自分の言葉を使って世界に向けた映画を作るとき、劣等感を抱く必要なんてないと思います。そしてヘブライ語には特殊な背景があります。“イスラエルの国家建設”という大国家プロジェクトのもと、それまで神学的、宗教的な状況の中でしか使われていなかったヘブライ語を“日常言語”として復活させることに成功した。これは非常に大きな意味を持っています。私の母は、生まれた頃からヘブライ語を使っていた最初の世代。例えば今、ラテン語や古代ギリシャ語を日常言語として復活させることが可能かどうかを考えた場合、ヘブライ語復活の成功は大変珍しいケースであることが分かるでしょう。なので、ヘブライ語はイスラエル人のアイデンティティーにとって、非常に大きな意味を持っているのです」。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_2.jpg"><img alt="carmel_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> また、「私は自分の両親の子として育って運がよかった」と話すギタイ監督。「母方の家族は1905年にパレスチナに移住してきて、彼女らはそこでイスラエルが作られ、発展していく様子を目撃してきています。父の方は1930年代までドイツで建築を勉強しており、それから移民としてやってきました。私はそんな２人の間の視点で、こういう主題で映画を撮れているんですから、非常に頭が良かったんでしょうね（笑）」。

今作では、イスラエル史と私的な回想が交錯するが、子ども時代のギタイ監督が母親宛てに押し花や折り紙を封筒に入れて送るシーンが印象的だ。そのシーンについて「実際にされていたことなのですか？」と客席から質問されると、「私の母は18歳の時にウイーンへ行きました。ヒトラーが台頭し、第二次世界大戦が始まる前のウイーンで青春時代を過ごし、さらに1960年代に入ってからは、ロンドン留学を思い立って英国に渡ったんです。そんな女性でした。そのロンドン留学の間、私は寄宿塾に預けられました。その頃に母と私は手紙のやり取りをしていたのです」と、幼い頃の思い出を語った。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_3.jpg"><img alt="carmel_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> このように、今作で重要なのは、何よりも「記憶」であると強調するギタイ監督。いかに記憶をたどり、それを再現するかということが最も困難な作業だったという。
監督自身のヨム・キップール戦争（73年、第四次中東戦争）での実体験を扱ったドキュメンタリー『戦争の記憶』（94年）を制作する際、自分が乗ったヘリコプターが撃ち落された現場へ息子を連れて行ったときに、あまり息子が興味を示さなかったことに驚いたというエピソードを語った監督。しかしそれは「とても人間的な行為である」と続ける。今回の『カルメル』でも、ヘリコプターで撃墜された状況を話すギタイ監督の説明を子どもが聞くシーンが登場するが、その子の表情はどこかうつろだ。「もちろん歴史を伝えていくことに意味があるが、一方で記憶の伝達に限界があるというのも大切なこと。（伝えられていくことは）下の世代が自分で選択し、掘り下げていけば可能なこと。そういった意味を考えて、今回あまり子どもが興味を示さないヘリのシーンを入れた」と監督は説明する。

ギタイ監督のイスラエルへの思いが詰まった熱いＱ＆Ａ。あっという間に時間は過ぎていった。イスラエル人としてのアイデンティティーと、亡き母親への愛を強く感じさせる壮大かつ優しい映画『カルメル』。次はどんな作品を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

　
（取材・文：新田理恵／写真：秋山直子）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_4.jpg"><img alt="carmel_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_5.jpg"><img alt="carmel_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_6.jpg"><img alt="carmel_6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/carmel_6-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>トークイベント「アモス・ギタイの世界」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_25.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.269</id>
   
   <published>2009-11-28T08:00:11Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月28日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて、アモス・ギタイ監督によるトー...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="トークイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_1.jpg"><img alt="gitai_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 11月28日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて、アモス・ギタイ監督によるトークイベントが行われた。フィルメックスではおなじみとなったギタイ監督は、特別招待作品である『カルメル』上映前に、映画のなかの重要な背景やモチーフについて語った。司会進行役は、市山尚三東京フィルメックスプログラム・ディレクター。本作品は、2009年のカナダ・トロント映画祭で上映されている。]]>
      <![CDATA[市山Pディレクターが到着したばかりのギタイ監督をねぎらうと、監督は「日本に戻ってこれて嬉しく思う」と応え、これまで数多くのギタイ監督の作品を上映したフィルメックスに対して信頼関係があると語った。ギタイ監督は、今回の映画について「『カルメル』は私の作品のなかでも特別な作品です。個人的な作品であり、構成も特殊」と述べた。

映画を構成する要素のひとつは、ギタイ監督の母の書簡集だという。「私の母親は、1909年に今のイスラエル（当時のパレスチナ）に生まれ、20歳の時から70年以上にわたって手紙を書く習慣を続けてきました。手紙のなかでイスラエルの変化を彼女自身の目で観察し続けていたのです。それは彼女のジェネラルかつパーソナルな目線です。中近東は戦争や衝突が起こり続けている場所であり、それぞれの人間が巻き込まれているため、歴史そのものが個人的なものにならざるを得ない」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_2.jpg"><img alt="gitai_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 「『カルメル』では、私の母だけでなく、息子や娘を通して、彼らのイスラエルという社会のなかでの位置づけからイスラエルをみようとしています。この地域について語るとき、その大きな歴史からも逃れることはできません。なぜなら人類全体に大きな影響を与えているさまざまな宗教がこの地域で生まれているためです。私はある意味で、現代に起こっている戦争や衝突をより大きなスケールの文脈のなかに位置づけようとしているかもしれません。作品ではユダヤ戦争（紀元前70年に、当時ローマ帝国の支配下にあったユダヤ人領で、独立を求めたユダヤ人とローマ帝国の間で起こった戦争）に言及していますが、私の映画のなかにたびたび現われる”幽霊”のようなもののひとつは、その戦争のことでしょう。『カルメル』では、戦争のエピソードが2回出てきますが、現代の目線から、かつての戦争という事件を見直した時にどのように見えるかということを試みています」

この後、2009年7月にフランス・アビニョン演劇祭で上映されたギタイ演出舞台を記録した『the war of sons of light against the sons of darkness』の映像を紹介。こ の作品は、『ユダヤ戦記』をジャンヌ・モローが朗読するシーンから始まる。「モローが『ユダヤ戦記』を記録した歴史家の役を演じています。冒頭の舞台はアビニョンにある昔の石切り場で、ピーター・ブルックの演出によるインドの一大叙事詩『マハーバーラタ』が初演された場所でもあります。石工たちの石を切る音を音楽として使いましたが、この音は私の第一作のドキュメンタリー『家』（1980）でも使っています。映画作家の仕事のなかでは、ある作品の要素が次にインスピレーションを与え、繰り返しそのモチーフが出現することがある」。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_3.jpg"><img alt="gitai_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 次に、1993年のベネチアビエンナーレのオープニングで上演された際の舞台を記録した作品を上映。この時は、歴史家をサミュエル・フラーが演じている。「私にとって重要なのは、語り部を演じている人間の存在感。それは男性でも女性でも同じ」とギタイ監督。ポーランド・クラクフのユダヤ人墓地の映像をコラージュしたこの作品について、市山Pディレクターが「映像作品としても面白そうですね」と感嘆した。監督は「身近な現代に起こっていることから遠い昔のことまで、さまざまな要素が折り重なりながら行ったり来たりしています。いくつかの要素がどういう位置にあるか、映画を観る前に皆さんにわかっていただくことはいいアイディアだと思う」と、考えつつ述べた。

市山Pディレクターが『カルメル（Carmel）』というタイトルについて質問すると、ギタイ監督は「イスラエルの北部にあるハイファという、私の生まれた町のすぐそばにある山の名前」と説明し、「ちなみに私が生まれたのは、クリント・イーストウッドがカリフォルニア州カーメル（Carmel）市の市長になる、かなり以前の話です」と会場を沸かせた。

続いて、監督は家族の写真を示しながら、自身のルーツについて語った。
「母方の祖父母はロシアで最初の革命が失敗に終わった1905年に、旧ソ連のオデッサからの移民として、オデッサからアレキサンドリアまで船で、そこからイスラエルまでラクダにのって旅をしたということが私の家庭のなかでの伝説となっています。それだけ長い旅をしたということは、彼ら自身が頑固な信念のある人たちだったということかもしれません。しかし、それはまた、別の映画の別の話になるでしょう」

現代のイスラエルの状況を、ローマ帝国とユダヤ人との戦いという遠い歴史にさかのぼりつつ映像化し、自身や身近な家族の目線で描くことによって“戦争”について考えさせるギタイ監督の作品。お話に引き込まれた市山Pディレクターが思わず英語で監督に語りかける一場面も。監督の個人的かつ壮大なスケールの語りと映像が観客と一体となった貴重なイベントが拍手で締めくくられた。ファンにとってギタイ監督の今後の作品にも期待を抱かせる時間であったことは間違いない。


（取材・文：宝鏡千晶／写真：秋山直子）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_4.jpg"><img alt="gitai_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_5.jpg"><img alt="gitai_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_6.jpg"><img alt="gitai_6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/gitai_6-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>トークイベント「アミール・ナデリの世界」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_24.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.268</id>
   
   <published>2009-11-28T06:00:04Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary>11月28日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて、来日中のアミール・ナデリ監督の...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="トークイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%201.jpg"><img alt="ナデリ監督 1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%201-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a>11月28日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて、来日中のアミール・ナデリ監督のトークイベントが開催された。イラン出身で80年代末からアメリカで活動している。『マラソン』（2002）『サウンド・バリア』（2005）『べガス』（2008）、また第４回東京フィルメックスの特集上映「イスラム革命前のイラン映画」では、イランで撮られた1974年の『期待』が上映されている。今回で４回目の来場とあって、リラックスしたムードの中、大いに語ってくれた。]]>
      <![CDATA[まずは最新の短編『Fortune Cookie』が上映された。2009年７月にニューヨークのチャイナタウンの博物館がオープンしたのを記念し、アメリカ在住の10人の監督が短編を制作する企画の一本。オバマ政権誕生後、チャイナタウンはどうなっていくのか、というテーマのもとに作られたという。「短いので２回見てください。こんなに短い映画を撮ったことがなかったので、皆さんに理解してもらえるか不安なんです（笑）」というナデリ監督の言葉に、会場は笑いに包まれた。

フォーチュンクッキーとは、クッキーの中に運勢の書かれた紙が入っているもので、チャイナタウンのレストランでサービスとして出されているもの。映画では、クッキーを割って紙を取り出すシーンが延々と続く。「チャイナタウンに行くと誰もがフォーチュンクッキーを手にして、中身を確かめている。それはとても身近なものです。現在のアメリカでは、みんなが幸運を探している。それを示したかったのです」と、題材とした意図を語った。

袋を開け、クッキーを割る、その音が印象的。ナデリ監督はテーマを伝えるために最も重視するのは「サウンドと編集」と語る。「どれだけ台詞から離れられるのか、ということを常に考えています。市山さんはこの映画を「ナデリ監督そのもの」と表現してくれました」

次に「自分にとってとてもパーソナルな場」と言う東京フィルメックスについて語ってくれた。
「パーティに行くとみんな、最初に出てくる前菜を慌てて食べてしまうから、メインディッシュの頃にはみんなお腹いっぱいになってしまいますよね。でも、パーティを開いた人が一番食べてほしいのはメインディッシュです。
映画祭に行くと前菜がたっぷり出てきて、メインディッシュはちょっとだけ、ということがよくあります。でもフィルメックスには前菜はまったくない（笑）。それがとてもいいと思う。これはほんとうに大切なこと。他の映画祭では、映画を見ないでパーティばかり。挨拶とかお世辞に終始してしまう。フィルメックスでは映画を見ることに集中していられるのがすばらしい。
ここでは監督たちも一緒に映画を見るし、私も他の場所で見た作品でももう一度見ます。この深みのある非常に美味しいメインディッシュを味わうことに必死なんです。今日は朝スリランカの映画を見て、お昼にメルヴィルと小津を見ました。一日ですばらしいごちそうを味わえる、これこそがフィルメックスなんです。
もうひとつ、監督たちと話をする機会を与えている点が素晴らしいと思います。この映画祭の関係者は非常に映画に対して誠実です。だから、私たちも正直な気持ちで映画を観ることができる。
もうひとつ、フィルメックスでは、他で見られないアジアの若い監督の作品を扱っている。また、日本映画の歴史には多くの宝が眠っている。『お父さん、元気？』のような映画は、他の場所では大作に飲まれてしまうような作品。しかし、フィルメックスではそれを私たちにじっくり味わわせてくれる。他の映画祭では一人の観客にすぎないのに、フィルメックスは私たちを映画監督にしてしまいます。市山さん、林さんをはじめ、ここに参加しているすべての方に感謝したい」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%202.jpg"><img alt="ナデリ監督 2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%202-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a>「自分はイランの南部アバダンに生まれ、イランでは６本の長編といくつかの短編を作りました。その時代の私の映画は忘れられたも同然なのですが、フィルメックスでは上映してくれました。2003年の「イスラム革命前のイラン映画」特集で、私と、私の仲間たちの作品が11本上映されました。一体どこからこれらのプリントを集めて来たのかと、非常に驚きました。そして、これらの映画を見た人は絶対に映画監督になるだろう、と思いました。それから、現在イランで映画を作っている若い監督の作品も上映していますね。ここで出会った若い監督に、私の作品を見たと言われとても嬉しかった。これらのイラン映画を観ることができるのはフィルメックスだけなんです」
「フィルメックスでは日本のクラシックもやっているが、これは本当に宝。少しでも才能を持った人なら、これらの宝を見ただけできっと映画が作れると思います。会場にいらっしゃった観客の皆さんの中から、将来必ず映画監督が生まれると思います」

会場からの質問を受け付けると、イラン映画に対する政府の検閲についての質問が相次いだ。それに対し、ナデリ監督は「検閲は映画にとって決して悪いことではない」と強調した。
「制限があるから、みんな新しい道を探していく。ライバルがいれば競争の中で高め合うようなものです。トムとジェリーのような検閲との戦いは昔も今もイランにあります。昨日「ニッポン☆モダン」特集で、清水宏の『親』（1929年）を観たのですが、制限の中で作られたのだろうということが伝わってきました。しかし、その中で戦い、自分の映画として作り上げた。だから、何十年もたった今でも残っているのだと思います。私の映画も、検閲のために何年も上映できないこともあった。しかし、上映できなくても映画は残ります。このチャレンジがあったからこそ、今日のイラン映画への国際的評価があると思う。家にはドアはひとつだけじゃない。玄関が閉まっていても、台所の窓からだって入れる。私たちもそれをやりましたよ」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%203.jpg"><img alt="ナデリ監督 3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%203-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> イランを離れ、海外で活動しているナデリ監督。続けて、異国で暮らし、創作活動を行うことへの強い思いを語った。
「ある人間が置かれた状況から出るべきか留まるべきかということは自分で決めるべきだと、私は思っています。そのリスクは自分で負うことになる。リスクに必ずしも見返りが生まれるわけではありませんが、経験はついてきます。だけど、話題作りのためとかヒーローになるために国を出ることには、何も伴わない。野心を持つには覚悟も必要です。自分のスピリット、全てをかけなければならない。答えはひとりひとり違う。私自身は、外国の映画に対する志向が強かったので、出るべきだと思いました。そのとき、イラン国内で評価を得ているのだから出るべきでない、と言ってくれる人もいました。でもそのリスクを背負ってでも自分は出ようと思った。イランで映画を作っている時も、新しいものを作ることにリスクを負っていました。みんなが歩きたくても怖くて歩けない道を、自分自身で作ろうという思いが私にはありました。自分でトラックを借りて森に行き、木を切って橋を作り渡ってみせて、「大丈夫だよ」と示したかったのです。それには20年かかり、苦しい時期もありましたが、それについては成功したと思っています」

「インターネットであらゆる情報が手に入る時代ですから、場所がどこであれなんでもできる、という考えが皆さんにはあると思います。でも、自分の土地の上にしっかり立ってから、移動した方がいいと思います。かつてベルトルッチに、「あなたはイランから何を持ってきたのか」と尋ねられたことがあります。わたしは映画の経験だ、と答えました。それを持ってから、新しい土地に渡ったのです。その経験を持ってこそ、新しい経験が生きる。アメリカに渡ったばかりのころの自分の映画を観ると、技術はあってもテーマの扱いが浅い。それはアメリカでの経験が浅かったせいです。過去を整理し、自分を確立してから新しい映画を作った。芸術家でもスポーツ選手でも、自分の生まれた土地で、自分のルーツをしっかりと知り、自分を確立してから移動した方が成功すると思います。ルーツの価値はお金と同じ。円にもユーロにもドルにも換えられる。これを私はダブル・ライフと呼んでいます。一つの人生を経験し、その後新しい環境で新しい人生を始める。最初の人生で自分が確立されていないと、新しい土地に渡ったとき、夢やエネルギーが弱まってしまう。それがゼロになったら、新しい土地でさまよう羽目になる。新しい人生に挑む前に、自分を強くしておく必要があるんです。
移民すると、映画の世界に生きるとともに、普通の個人としての日常生活も送らなければならない。創造へのエネルギーと、日常生活へのエネルギーをうまく配分しなければ、うまくいかなくなるおそれがある。私はアメリカに移民してきたとき、タバコや酒をやっていたし、肉もたくさん食べて太っていました。そのうち、こんなに重いものを抱えて生きていたら絶対どこかで転んでしまう。それですべてを止めました。新しい生活のために節制し、テイクオフの準備をしたのです。エネルギー、夢、野心のバランスを取るのはとても難しいことなのです」

期間中は毎日会場を訪れて作品を鑑賞し、スタッフやゲストと積極的に言葉を交わしていたナデリ監督。溢れ出る言葉から、そのバイタリティが映画への愛と情熱に支えられていることを感じさせてくれた。


（取材・文：花房佳代、撮影：秋山直子）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%204.jpg"><img alt="ナデリ監督 4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%204-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%205.jpg"><img alt="ナデリ監督 5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%205-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%206.jpg"><img alt="ナデリ監督 6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/%A5%CA%A5%C7%A5%EA%B4%C6%C6%C4%206-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>『２つの世界の間で』Q&amp;A</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/qa_12.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.267</id>
   
   <published>2009-11-27T14:50:55Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月27日、シネカノン有楽町一丁目において、コンペ作品『2つの世界の間で』の...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="Q&amp;A" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_1.jpg"><img alt="jaya_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> 11月27日、シネカノン有楽町一丁目において、コンペ作品『2つの世界の間で』の上映後に、ヴィムクティ・ジャヤスンダラ監督のQ&Aが行われた。スリランカ出身のジャヤスンダラ監督は、前作でカンヌ国際映画祭カメラ・ドールを受賞、本作もヴェネチア国際映画祭のコンペ部門で上映され、注目を集めている。フィルメックス初上映ということもあり、客席からは独特な作品世界の裏側を探るような質問が相次いだ。]]>
      <![CDATA[登壇したジャヤスンダラ監督は、まず市山プログラム・ディレクターの質問に答える形で、自身の映画制作のスタンスについて説明してくれた。「世界には文学や演劇ではなく、映画を通してしか語れない物語があります。私の作品はそのような、映画でしか出来ないものだと信じています。そして、映画ならではの表現のために、脚本を書くことよりも、それぞれのシーンを考えることに時間をかけます。何年もかけてシーンのアイデアを固めたあとに、脚本を二週間ほどで書きあげました」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_2.jpg"><img alt="jaya_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="132" /></a> 海へ飛び込んだ主人公の青年が、岸へ辿り着き、崖を登って街へ、そこから様々な経験を経てゆく…。というのがおおまかなストーリーだが、何よりも印象に残るのは、深い森や海などイマジネーションを掻き立てる美しい自然。その美しさに圧倒されたという女性から撮影に関する質問が挙がると、１日１シーンの撮影で撮影期間は60日と説明した後、独自の世界を作り上げる過程の一部を明かした。「まず１人でロケ現場に出向き、撮影のイメージを考えます。自然の中では謙虚でなければならないと考えているので、自然を抑圧するのではなく、風景の中から出てくる映画であって欲しいと思っています。次に撮影スタッフと一緒に出向き、実際にどう撮影したらいいかを相談し、自分のイメージに近づけていきます」

さらに、映像と並んで作品世界を支えているものが、画面から聞こえてくる様々な音。この音へのこだわりを尋ねられると、「常々、映画の基本的な要素は映像と音だと考えているので、嬉しい質問ですね」と前置きし、「多くの映画では物語を語ったり、説明したりする音を“聞かされ”がちですが、私は音を通じて、みなさんに色々なことを想像して楽しんで欲しいと考えています」と語ってくれた。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_3.jpg"><img alt="jaya_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 長い間、反政府組織と政府軍の間で内戦が続いてきたスリランカ。監督のカンヌ受賞作を見たという男性からは、内戦が終結したスリランカの現状と監督の映画制作との関係について質問が寄せられた。過去2作ではスリランカの内戦を扱ったが、「今回は、スリランカだけでなく世界中で起こっている内戦や戦争をなくすために、“なぜ戦争は繰り返されるのか”という問題提起をしたかったのです。暴力は人間の本質であり、暴力がなくなるとは思えません。しかし、倫理観を持つ人間であるからこそ、暴力の繰り返しを止めることはできるのではないでしょうか」と自身の考えを述べた。

また、スリランカの映画でありながら、東アジア系の女性が登場する理由について聞かれると、「面白い質問ですね」と答え、次のように説明。「冒頭、主人公が異星人のように空から落ちてきて、続くシーンではここがインドなのかスリランカなのか迷うと思います。ここでさらに、観客が場所や時間にとらわれないようにしたかったので、“わからなくする要素”として、東アジア系の女性を登場させました」ちなみに、この女優は2005年のフィルメックスで上映されたチャン・ミン監督の『結果』に出演していたホアン・ルー。彼女には3年前のカンヌ映画祭で出演作を見て、冗談半分で出演を持ちかけたという。スリランカ映画ということもあり、無理だろうと思っていたところ、“yes”の即答で本作出演に至ったとのこと。カンヌとフィルメックス、映画祭の取り持つ縁を感じるエピソードが披露された。

日本は初めてと語っていたジャヤスンダラ監督。やや緊張した面持ちながら、質問の一つ一つに丁寧に答えてくれた。最後に、映画制作において作品の一貫性を保つことの重要さと難しさを語ってQ&Aは終了。去り際に「またいつか、日本に戻って来たいと思います」との言葉を残してくれたジャヤスンダラ監督。その言葉通り、再びフィルメックスで作品が上映される日が来ることを期待したい。


（取材・文：井上健一）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_4.jpg"><img alt="jaya_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_5.jpg"><img alt="jaya_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/jaya_5-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>ボランティア・スタッフ・レクチャー（２）</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_23.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.266</id>
   
   <published>2009-11-27T11:00:09Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月27日、東京フィルメックスにボランティアとして参加しているスタッフへ向け...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="トークイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_1.jpg"><img alt="hori_1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="134" /></a> 11月27日、東京フィルメックスにボランティアとして参加しているスタッフへ向け、アテネ・フランセ文化センターの堀三郎さんをゲストに迎え「字幕投射」についてのレクチャーが行われた。堀さんはコンピューターを駆使したSPS字幕投影システムを開発した字幕投影の第一人者である。映画投影についての説明図を使用し丁寧に解説して頂きながら、有楽町朝日ホール13階にある映写室を見学するなど貴重なレクチャーとなった。]]>
      <![CDATA[アテネ・フランセ文化センターがメインとしていることは映画祭に関わる業務だという。西川口スキップシティで毎年7月に行われているDシネマ映画祭のデジタルシネマ系映画館への設営をしている場面の画像を見つつ、映画祭の投影で使用されたレンズや撮影機器などについて説明される。映写レンズは安い物を使用すると、黒い部分と白い部分の境目がぼやけてしまうとのこと。その為、Dシネマ映画祭で使用されたレンズは1本300万円だそうである。レンズは念のため2本用意され、レンズだけで600万円、プロジェクター本体は1000万円と堀さんが説明すると会場からは「すごい！」「わぁ」と驚きの声が聞こえた。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_2.jpg"><img alt="hori_2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="134" /></a> 映画館作りについて「映画館は変化していくのでその変化に耐えうるような小屋作りをします。特殊な内装、映写室ということを考えると10年、15年は持つような映画館を作りたい。スクリーン、映写設備、音響設備、椅子いろいろなことを考えると１億円位はかかります。椅子が一脚10万円で、300席となるとそれだけで3000万。あっと言う間にそういう金額になるので1億はそんなに高い金額ではありません」と堀さんは語った。またアテネ・フランセ文化センターは字幕の制作だけではなく、最終的に投影する空間をどう演出していくのかということにも携わっているとのこと。

最近、デジタルシネマが話題になっているが「現在、フィルムでの上映とデジタルでの上映がちょうど重なり合っている状態です。フィルムは文化資産として残っていくと思いますが、映画祭の中でフィルムが占める割合が段々少なくなってきています。ということで今回のセミナーで十分、映写機やフィルムのことを知っておいてもらいたいと思います」と堀さん。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_4.jpg"><img alt="hori_4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_4-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 100分の映画のフィルムの長さは約3000メートルだが、2時間の映画を観たときに実際に人間が観る映像は1時間程度だという。「残像現象で網膜に焼きついたものを脳で結合し、動画としてみています。ある意味、映画の見え方というのは人間にとってイレギュラーかもしれません」と掘さんが説明すると、熱心な参加者からは「参考になる本などはありますか？」と言った質問も上がった。デジタルシネマの解説や撮影現場などのVTRを鑑賞した後、朝日ホール13階にある映写室を参加者全員で見学。間近で映写機や字幕投影システム機器などを見た参加者からは笑顔がこぼれた。

今後、映画映像や映画館についてどうなっていくのか。「現在、TVでの映像は2Kなわけですが、それと同じものを映画館で、有償で観るという抵抗感が出てきました。しかしそれよりも、携帯メールを15分に一回やるような若者がどんどん育っていく中で、出入り禁止の2時間の映画館、はたしてそれが享受されるのか、というようなライフスタイルの変化も、もう少し大きなテーマになるのではないかと気にしています」と堀さんは危惧を語った。参加者との質疑応答も行われたが、予定時間をオーバーするほど多くの質問が上がり、最後には東京現像所から頂いた、映画撮影方法の比較がプリントされたフィルムが参加者へお土産として配られた。参加者は嬉しそうにフィルムを手にし、もっと話を聞きたいという熱気が会場には溢れていた。


（取材・文：水口早苗／写真：金沢佑希人）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_3.jpg"><img alt="hori_3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_3-thumb.jpg" width="100" height="67" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_5.jpg"><img alt="hori_5.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_5-thumb.jpg" width="100" height="67" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_6.jpg"><img alt="hori_6.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/hori_6-thumb.jpg" width="100" height="67" /></a>]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>トークイベント「ルーマニア映画の現在」</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/post_22.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.265</id>
   
   <published>2009-11-27T08:00:31Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月27日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて「ルーマニア映画の現在」と題し...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="トークイベント" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania2.jpg"><img alt="rumania2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="134" /></a> 11月27日、有楽町朝日ホール11階スクエアにて「ルーマニア映画の現在」と題してトークイベントが行われた。ルーマニアの若手監督たちの作品が、近年国際映画祭を席巻している。カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したクリスティアン・ムンギウ監督の『４ヶ月、３週間と２日』（2007）も記憶に新しいが、日本で紹介される機会はまだ少ない。来日中のルーマニア映画研究者、マニュエラ・チェルナットさんをゲストに迎え、ルーマニア映画の過去と現在について、レクチャーしていただいた。]]>
      <![CDATA[ルーマニアで初めて映画が上映されたのは、1897年。それ以降、20世紀初頭から第二次世界大戦期にかけ、ルーマニアでもさかんに映画が作られた。ソ連軍の侵攻を経て共産主義政府が成立すると、他の東欧諸国と同様、体制によって映画制作が統制されることになった。

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania3.jpg"><img alt="rumania3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania3-thumb.jpg" align="right" width="200" height="134" /></a> 「大規模なスタジオが作られ、新世代の監督やキャメラマン、音響技師や俳優が現れました。一方で、検閲との不断の戦いが強いられることになりました。ルーマニア映画の発展に大きく寄与したのは、国立映画大学の存在です。1965年以降、映画業界で働くすべての人々が、この大学を卒業しています。映画の製作本数の上で最も重要な年は、1980年です。38本の長編、250本の短いドキュメンタリー、アニメーションは長編を含めて約100本が作られました。いくつかは、日本でも紹介されています。この黄金時代を担ったのは『70年世代』と呼ばれる新しい世代でした。彼らは黒澤、溝口、小津、新藤兼人といった日本の巨匠の影響を強く受けていました。映画作家たちはイデオロギーの押しつけとなることから逃れるため、あらゆるショットが絵画を思わせるような非常に美的な作品を作ることに向かいました。しかし同時に、その語りの表層の奥には、隠されたものがありました。観客と作家の間には連帯がありました。なぜなら、実際のところこれらの監督の映画は政治制度をひそかに攻撃していたからです。そのようなメッセージは隠喩的な手法で表現されていました。残念ながら当時の映画は、海外で発表されたり、映画祭に出品されることはほとんどありませんでした。そのような場合でも、監督がともに行くことはできず、宣伝をすることもできませんでした。一方で、ソ連やポーランド、ハンガリーの映画の場合は国際映画祭に多くの人が派遣され、大規模なパーティーを開くなどしてアピールが行われていました」

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania1.jpg"><img alt="rumania1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/rumania1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="134" /></a> 国際的には長く不遇の時代が続いたが、1989年の革命後に大きな変化が訪れる。
「チャウシェスク政権が倒れてから初めて、ルーマニア映画は国際市場に打って出たのです。しかし1990年、かつての共産圏での映画制作は、ゼロの状態に落ち込みました。以前は検閲制度と戦っていた監督たちが、今度は銀行を相手にしなくてはならなくなったのです。幸いにも、この変化の時期にも、国立映画大学では制作が続けられており、ニューヨーク、カルロヴィヴァリなど世界各地の映画祭で賞を取っていました。このようにして新しい世代のPRが行われたというわけです。非常に才能ある監督を輩出しているだけでなく、また素晴らしい撮影監督も出ていて、最近の卒業生の一人は、コッポラ監督の元で仕事をしています。俳優もまた、国際的なキャリアを積んでいます。『４ヶ月、３週間と２日』の主演女優アナマリア・マリンカはロンドンで活動していますし、また、『ラザレスク氏の最期』（2005年）の女優も、世界的に有名になっています」
2000年代に入って国際映画祭で注目を集めるルーマニアの作家たちは、90年代に学生時代を過ごしたこの世代である。
「強調されるべきなのは、2000年代のニューウェーブは、かつての映画作家たちがとっていた隠喩的手法を拒否しているということです。彼らはよりダイレクトな、非常にリアリスティックな手法を好んでおり、私はこれらを『マキシマルな社会的洞察を備えたミニマリスト的表現』と定義しています」

若い世代によって新しい表現が試みられていることが、ルーマニア映画の躍進を支えているようだ。日本でも、多様なルーマニア映画が上映されることを期待したい。


（取材・文：花房佳代、写真：金沢佑希人）]]>
   </content>
</entry>
<entry>
   <title>『堀川中立売』舞台挨拶・Q&amp;A</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/2009/11/qa_11.html" />
   <id>tag:filmex.net,2009:/mt/dailynews_2009//6.264</id>
   
   <published>2009-11-26T14:00:12Z</published>
   <updated>2010-04-18T07:14:40Z</updated>
   
   <summary> 11月26日、有楽町朝日ホールでコンペティション作品『堀川中立売』が上映された...</summary>
   <author>
      <name></name>
      
   </author>
         <category term="Q&amp;A" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/">
      <![CDATA[<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/Butai1.jpg"><img alt="Butai1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/Butai1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 11月26日、有楽町朝日ホールでコンペティション作品『堀川中立売』が上映された。2004年『おそいひと』で東京フィルメックスに参加をしている柴田剛監督が、京都を舞台に大胆なパラレルワールドを描く今作品は完成したばかり。フィルメックスがワールドプレミアとなる。上映前には柴田監督を始め、個性的な俳優陣が登場し、賑やかな舞台挨拶となった。また上映後は不思議な『堀川中立売』ワールドへ多くの質問が監督に投げかけられた。]]>
      <![CDATA[上映前には柴田剛監督と主人公・信介役の石井モタコさん、ツトム役の山本剛史さん、寺田役の野口雄介さん、サエ・パン見せ役（二役）の清水佐絵さん、安倍役の堀田直蔵さん、加藤the cat walk ドーマンセーマン役の秦浩司さん、キララ役の祷キララさんが登壇した。
&#160;
最初に柴田監督から「ずっとばたばたして、内心今なにが起きているのかわかっていないのですが今日一緒にお客さんと一緒に見ます」とコメント。ぎりぎりまで制作作業が行われていたこの作品は、関係者もまだほとんど見たことがないという出来立ての作品。舞台挨拶に登場した出演者達も、完成したばかりの作品をともに見られる喜びを語った。
&#160;
上映終了後に再び大きな拍手で迎えられた柴田監督は今の気持ちを聞かれ、「気持ちよかったです」と手ごたえを得た様子であった。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA1.jpg"><img alt="QandA1.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA1-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> まずは東京フィルメックスの市山尚三プログラム・ディレクターより、奇想天外な設定に関し、このストーリーの着想はどこから来たのかという質問が出た。この作品の発想には二つの源があると答えた。
一つはコメディへの挑戦。「僕が好きだったドリフターズとか、カトチャンケンチャンごきげんテレビとか、どこら辺が笑いか分からないような笑いが好きなんです」と柴田監督は語る。全編に流れるコメディ要素は前作「おそいひと」とは違う、新しい柴田ワールドを作りだしている。
もう一つは秋葉原事件後の街の雰囲気。「秋葉原事件の後に秋葉原に行ったことがあったのですが、閑散としているんです。皆、真ん中の道を歩かない。横道歩きながらしかも後ろめたい気持ち。いいようの知れない感じでこれはなんだろう。そういう事件はどれ位のスピードで消えてしまうのだろうという思いがあって、映画で表現ができるんじゃないのかなと」と犯罪のエピソード作りのきっかけになったことを明かした。
&#160;
柴田監督の前作である、『おそいひと』の主役を演じ、本作でも寺田の保護司というキーパーソンを演じる住田雅清さんに柴田監督がコメントを求めると会場からは大きな拍手が起こった。保護司のキャスティングを考えていた際、「目の前に住田さんがいて、この人でいいじゃん、的な感じで（笑）」ということで保護司役は決まったのだそう。それでも、住田さん演じる“寺田の過去を一緒に背負う保護司”はひときわ存在感を放つ人物である。住田さんは、初めて見る完成した『堀川中立売』に「不思議な感じが心地いいね」とコメントした。
&#160;
<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA2.jpg"><img alt="QandA2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA2-thumb.jpg" align="right" width="200" height="133" /></a> 次に、ホームレス、ツトムが語るセリフに、フランスの精神分析家ラカンの言葉を比喩として使用しているが、どれ位本気（真剣）なのかとの問いに場内からは笑いが起こる。
「今回『堀川中立売』のエントリーが決まり、一番最初にQ&Aでこれはつっこまれたらまずいだろうと思ったのが、ラカンなんですよ。そういう面ではラカンに対しては生まれて初めて真剣に向き合いました。助監督の佐々木育野君が構成台本を書いているのですが彼はインテリなんですよ。人のせいにするのが大好きなんで、いいですか？それくらいで」と照れくさそうに話を終わらせた。ラカンと出てくると身構えてしまうかもしれないが、ホームレスから出てくる解釈はどのようなものか？実際に見て確かめて欲しい。
&#160;
続いて、後半のカオスの状態のところは脚本の段階からあったのかの問いに対し、最初からパラレルワールドの戦いを撮る際、３ＤやＣＧの方法ではない方法を模索しており、小劇団の作品が「コテンパンに好きなことをやっている」ということに強く影響を受けたと振り返る。演劇的な強いエネルギーを感じるそのシーンは見所の一つ。強烈なインパクトを与えている。
&#160;
次に、共同脚本の作業にプロセスについて質問が出た。
共同脚本製作者の松永後彦さんとは5年ほど一緒に脚本を合同で書き続け、今作品についてはざっくりとした流れを松永さんが書き、合宿で調整をかけたのだそう。その調整法がユニークだ。「一回脚本をハサミでチョキチョキ切って、紙切れにして貼って、つながりがおかしいところなどを見ていく。それから、それを見ながら大量に酒を飲んでバカ笑いしながら直していく」。二人だからできる脚本制作の楽しさを語り、二人だからこそ「映画の神が降りて」できた名場面があると語った。
&#160;
最後にこの作品を手がけた、シマフィルムの志摩プロデューサーが紹介された。今後も京都発信の映画制作の予定があり、柴田監督も劇中の信介、ツトムのように忙しく制作に携わっているとのこと。「僕らの中で（製作中の）映画のキャッチコピーは「日給１０００円の神様」なんです」と語りＱ＆Ａを締めくくった。
&#160;
&#160;
『堀川中立売』は2010年春、ポレポレ東中野及び吉祥寺バウスシアターで上映予定。


（取材・文：安藤文江／写真：秋山直子）

<a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/Butai2.jpg"><img alt="Butai2.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/Butai2-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA3.jpg"><img alt="QandA3.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA3-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a> <a href="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA4.jpg"><img alt="QandA4.jpg" src="http://filmex.net/mt/dailynews_2009/QandA4-thumb.jpg" width="100" height="66" /></a>
&#160;]]>
   </content>
</entry>

</feed>

